国会質問録

沖縄及び北方問題に関する特別委員会

○末松義規委員長 次に、國場幸之助君。

○國場幸之助委員 本日は、貴重な質問の機会をまことにありがとうございます。宮腰大臣、長年、沖縄への深い愛情を持ちながら離島振興やサトウキビに取り組んでいただき、まことにありがとうございます。  台風や干ばつという亜熱帯の過酷な自然環境の中で離島の生活を守るということは、領土、領海を守ることにもつながり、海洋国家という我が国の国是を守ることにもつながります。その中でサトウキビが果たしている役割は非常に大きなものがあります。ところが、昨今の深刻な人手不足の中で、離島の製糖工場の働き手、担い手を集めるということは困難な課題でもあります。今回、十二億円の製糖工場への働き方改革への対策予算を確保していただきました。まことにありがとうございます。しかし、沖縄の離島というものは多種多様でございます。人材確保や季節工の宿舎整備についても、分蜜糖の島、八つの含蜜糖の島、そして観光産業の盛んな島、そうでない島、各島々への実情に即したきめ細かな配慮が求められます。そこで宮腰大臣から、沖縄振興への決意も含めて、沖縄製糖業体制強化事業に対する答弁をお願いします。

○宮腰光寛国務大臣 サトウキビは沖縄農業の基幹作物でありまして、製糖業は、サトウキビ生産を支え、特に離島地域の雇用を支えるなど、重要な役割を担っていると認識しております。例えば、南大東村にある製糖工場の煙突に「さとうきびは島を守り島は国土を守る」と書いてありますが、まさにそのとおりの役割を果たしているというふうに考えております。今般の働き方改革の実施によりまして、これまで例外とされていた製糖業にも時間外労働の上限規制が適用されることとなりますが、これに対応するため、操業体制の見直しとともに、増員が必要な季節工の受入れ環境の整備が必要となっております。このため、内閣府では、製糖工場の所在するそれぞれの離島の状況や規模を踏まえつつ、人材の確保、育成や、季節工の増員に対応する宿舎整備等に向けた支援を行うため、平成三十一年度概算要求において、約十二億円を関連予算として要求しております。今後の製糖工場の運営に支障がないよう、また、サトウキビ産地が将来にわたって安心して生産振興に取り組むことができるよう、引き続き万全の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

○國場幸之助委員 ぜひよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。続きまして、あべ外務副大臣に質問をします。今回、大阪での万博開催が決定されました。誘致に長年取り組まれてきた全ての方に敬意を表したいと思います。先日の経産委員会におきまして世耕経産大臣は、大阪開催に決まったのは、国威発揚のみではなく、SDGsの目標達成についても積極的にかかわりたいというメッセージも共感を生んだと思われると答弁されておりました。私は、これからの沖縄振興も同様であると考えております。沖縄振興は国家戦略であり、骨太方針にも記されているように、沖縄の発展は日本経済再生の牽引役にもなり得ます。しかし、国民全体の理解と支援なくして沖縄振興は継続できるものではありません。従来の、地理的優位性、アジアとのかけ橋、観光や国際交流での我が国の牽引役という役割と同時に、人類共通の課題への挑戦、SDGsへの取組にも積極果敢な地域として将来展望を描くべきだと考えております。河野大臣も所信で、沖縄のさらなる成長につながる国際化支援を進めたいと発言されております。そこで、SDGsを所管する外務省として、今後の沖縄振興と国際化支援についてどのようなコミットができるのか、所見をお願いします。

○あべ俊子副大臣 委員にお答えいたします。SDGs、国連が出した、これまで貧困国だけではない、先進国も含めてしっかりとコミットをしていく、持続可能で強靱な、さらには誰一人取り残さない、このゴールが出されたところでございまして、このSDGsにつきましては、日本のSDGsモデルの三本柱の一つに地方創生が掲げられているところでございます。今後、成功事例をしっかり出していき、沖縄を含む日本各地に、この推進に取り組んでいく考えでもございますし、今回は総務大臣が、日本のSDGsは、地方自治体における住民自治組織、ここがしっかりと頑張っているんだということの所信もあったところでございます。また、沖縄におきましては、JICAの沖縄センターがございまして、沖縄の強みを生かした、自治体、大学、企業と協力しながら、途上国の政府関係者を対象とした研修事業、特に、沖縄という特徴を生かした水源資源、また、サモアにおける水道の事業なども含めた形の研修事業、また、民間の海外展開支援、草の根レベルの技術協力支援を実施しているところでございます。何といいましても、国づくりは人づくり、いわゆる人間の安全保障を私ども掲げてきた外務省といたしましては、人材育成、交流に特に力を入れているところでございまして、沖縄の国際化に貢献する取組として、国際社会で活躍する人材の育成を重視し、例えば米国の高校生、大学生の派遣プログラム、これは委員も御承知のとおり、TOFUプログラムというふうに言っておりまして、食べるお豆腐ではなく、シンク・オブ・オキナワズ・フューチャー・イン・ザ・USという形で、今、米国に高校生、大学生を派遣していく。それ以外に、また、県内における米軍施設・区域内におけるアメリカンスクールがございまして、今、小学校に英語の授業が入った、これに対応しにくいという学校の先生方に対しての研修の機会も提供しているところでございまして、今後もJICA沖縄センターのさらなる活用を通じて、途上国支援、また、沖縄の国際化に資する人材育成、交流の取組を通じて沖縄の振興に貢献してまいりたいと思っております。

○國場幸之助委員 ありがとうございます。ぜひ、JICAやTOFUプログラムやアメリカンスクールの活用、沖縄の持つ優位性というものを最大限に生かして、英語教育に関しても日本一になり得る可能性を持っておりますので、今後とも外務省の取組をよろしくお願いしたいと思います。続きまして防衛省に質問したいと思います。島嶼経済の沖縄にとりまして、観光、交流、物流といった外部経済とのかかわりは極めて重要でございます。しかし、その最大のインフラは平和と安全でありますけれども、残念なことに、近年、米軍機による事故が続いております。河野外務大臣の所信にも、在日米軍に対する地元の理解が不可欠で、米軍機等の安全確保は米側に強く要請するとあります。一月二十九日の予算委員会で、米軍機の事故再発防止として、日米の整備部門の専門家が安全性への知見を共有する目的で相互交流できないかとの質問、提案に対し、当時の防衛大臣からは、自衛隊の知見が生かせる体制を米側に申し入れたいと前向きな答弁がありました。訓練や飛行の安全確保というものは両国の国益に資することです。今の取組、動向について説明をお願いします。

○中村吉利政府参考人 お答え申し上げます。私ども、やはり米軍による事故、事案はあってはならないことであると考えており、飛行の安全に関しましては重点を持って考えてまいりたいと考えているところでございます。御指摘の会合につきましては、広く飛行安全をテーマにした包括的な議論を日米間で実施をすることで日米双方の航空機の飛行安全を向上させることを目的といたしまして、十一月八日に第一回目の会合を実施をしております。この会合におきましては、現場への相互訪問ですとか定期整備の手順、また、予防・緊急着陸の考え方、さらには、耐空証明などを今後の議題として取り上げていくこととしたところであります。今後、日米の専門家間でこれらの具体的な意見交換などを速やかに実施できるよう、準備や日程を進めてまいりたいと考えているところでございます。引き続き、この会合により、双方の飛行安全を更に向上させるため、日米で協力しながら取り組んでまいりたいと考えております。

○國場幸之助委員 ありがとうございます。従来、今まで日米の共同訓練という形ではありましたけれども、やはり、日米が事故を起こさない、そのことを最大の目標にした日米の協力関係というものが大切であると考えております。十一月八日の日米の専門家会合というものは初めての試みであると思いますけれども、さまざまな課題があるかと思いますが、どうかその形を引き続き推進していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。続きまして、沖縄特有の課題であります子供の貧困に関連して、寡婦控除と認可外保育園について質問をしたいと思います。沖縄県は全国で最も子供の貧困の割合が深刻な県です。そして、母子世帯というものが非常に経済的に厳しい現状にありますけれども、母子世帯と一言で言いましても、婚姻の後に離婚し死別するというケースもありますが、婚姻によらない母子世帯も沖縄では二四・四%もあり、また、この世帯の経済状況は特に厳しいという現状もあります。今回、厚生労働省は、母子寡婦の控除適用拡大の対象に婚姻によらない母、父を加えようという動きがありますが、地元でも期待が高まっております。そもそも、この動きは沖縄から全国に広がりました。平成二十年の四月に、沖縄県の県営住宅に生活をしていた寡婦に退去命令が出たのを契機に、翌年の全国の母子寡婦連合会の大会要望項目に含まれたのがスタートでございます。どのような家庭環境の中に生まれようとも、ひとしく子供の健やかな成長と笑顔を守る義務があります。そこで質問でありますけれども、今般初めて、寡婦控除に婚姻によらない母、父を加えるということが税制改正要望に盛り込まれております。実現に向けての取組を御答弁をお願いしたいと思います。

○藤原朋子政府参考人 お答え申し上げます。一人親家庭の自立を支援をし、子供たちの未来が家庭の経済状況によって左右されないということにしていくことは非常に重要であると考えております。婚姻によらないで生まれたお子さんを持つ一人親につきまして厚生労働省としても各般の施策を行ってまいりましたが、今般の税制上の支援措置の拡充につきまして、三十一年度税制改正要望をさせていただいているところでございます。本件につきましては、昨年末の平成三十年度与党税制改正大綱を踏まえまして与党においても御検討いただいていると承知をしておりまして、厚生労働省といたしましても、子供の貧困に対応する観点から、経済的に厳しい状況にある一人親家庭が、親の婚姻歴の有無にかかわらず、税制上も支援が受けられるように努力をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。

○國場幸之助委員 続きまして、寡婦控除のみなし適用について文科省に質問をします。保育料の軽減など、厚生労働省の所管する分野では寡婦控除のみなし適用が進んでおります。国土交通省も、公営住宅の家賃軽減などにみなし適用があります。一方、奨学金などを担当する教育分野では取組がおくれているという実態があります。教育に格差があってはいけないと考えます。教育こそ全ての子供にチャンスを与えるべきであり、文科省としても、厚生労働省や国土交通省のように、みなし適用に取り組むべきではないでしょうか。答弁をお願いします。

○平野統三政府参考人 お答えいたします。御指摘の点につきましては、当省の制度のうち、所得判定の際に寡婦控除を含めた所得控除を勘案している制度が対象となり得るものと承知しております。婚姻歴のない一人親に対する寡婦控除のみなし適用につきましては、昨年末に決定されました平成三十年度の与党税制改正大綱において、「平成三十一年度税制改正において検討し、結論を得る。」というふうにされております。厚生労働省において平成三十一年度税制改正要望を提出しているものと承知しておりますが、こうした税制上の議論も注視しつつ、他の制度の事例も研究しながら検討を進めてまいりたいと思います。

○國場幸之助委員 他省庁のみなし控除に対する実態も含めて、文科省も取組を研究していただきたいと思います。続いて、認可外保育園の無償化についてお尋ねをします。待機児童の最も多いゼロ歳児から二歳児までの認可外保育園に通わせる住民税非課税でない世帯への支援、これも沖縄特有の課題でございます。沖縄県は、認可外保育園の割合が五対五と、全国的には認可外は全体の一割しかありませんけれども、非常に認可外園が多い県でございます。その世帯への取組といったものも沖縄特有の課題でありますが、この点についてどのようなお考えがあるのか、最後に質問をしたいと思います。

○川又竹男政府参考人 お答えいたします。今般の幼児教育の無償化の対象範囲等の検討に当たりましては、本年三月、沖縄県認可外保育園連絡協議会からのヒアリングが実施されるなど、現場や関係者の声に丁寧に耳を傾けつつ検討がなされたものと承知をしております。この検討会の報告書も踏まえ、認可保育所に入ることができない子供に対する代替的な措置として、幼稚園の預かり保育、あるいは認可外保育施設を対象とすることになったというふうに認識をしております。認可外保育施設がより質の高い認可保育所に移行できるよう支援もしておりまして、特に沖縄におきましては、補助率のかさ上げ、全国二分の一でございますが、沖縄県については十分の八とするなど、認可化の移行への支援も進めているところでございまして、こうした取組を一層充実強化していきたいというふうに考えております。

○國場幸之助委員 認可できない、しがたいという実態もありますので、さまざまなケースをしっかりと研究して取組をよろしくお願いしたいと思います。以上をもちまして質問を終わります。ありがとうございました。