国会質問録

国土交通委員会

○今村雅弘委員長 次に、國場幸之助君。

○國場幸之助委員 自由民主党の國場幸之助です。本日は貴重な質問の機会をありがとうございます。当初はトップバッターだと思って張り切って準備をしたんですけれども、五番目となりまして、多くの委員から重要な指摘がありました。頑張ってまいりたいと思います。まず、航空法の一部改正に関する法律案の適用対象となる無人航空機というものの定義をお聞きしたいと思います。無人航空機という名称や、また小型無人機やドローンという表現や模型飛行機、いろいろな表現があるかと思いますけれども、法案が対象としている航空機の定義についてお聞かせください。

○田村明比古政府参考人 今回の法案で無人航空機という定義を置いておりますけれども、「「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの」、こういうことでございます。一般に無人航空機あるいはドローンと呼ばれるような機器というのは、大きさも、数十グラムのものから、先ほども申し上げましたけれども、百キロに近いようなものもございます。それから、形状につきましても、固定翼の普通の飛行機と同じような形をしていたり、ヘリコプターだったり、あるいは複数の回転翼を持っているマルチコプターだったりと、さまざまでございます。それで、そういう意味では、今のような定義の中でも、重量などを考えますと、落ちても大きなけがをしない、人や物件に大きな危害を加えるおそれがないというような、おもちゃのようなものについては、これを一律に航空法の規制の対象にするというのは適切ではないだろうということで、いわゆる超軽量のものについては、これを対象としないということにしております。今、その定め方というのも、省令でどう定めるかというのは検討をしておりますけれども、先ほど申し上げました、非常に小さいものから重いものまであるわけでございますけれども、大体二百グラムを切るようなものについては、これは軽いというだけではなくて、自律飛行ができないとか、GPSの機能がないとか、複雑な機構が載っけられないから軽いわけでございますけれども、こういうものは一応おもちゃとして扱うべきなんだろう。他方で、善光寺で落ちたような、あのドローンは四百グラムぐらいでございますけれども、それぐらいの重さの中にGPS機能もあり、自律飛行機能もあるというようなことでございます。そういう意味で、やはり、大体二百グラム前後のところで境目があるんだろうなということもありまして、そういったことも参考に、超軽量の、重さの定義というのは決めてまいりたいというふうに思います。それからあとは、ちなみにでございますけれども、無人で飛行しているものでありましても、有人の航空機と遜色のない大きさあるいは構造を有しておるというものは、定義で言うところの「構造上人が乗ることができないもの」には当たらないということもございまして、非常に大型のものについては今回の定義で言う無人航空機には該当しないものと考えております。

○國場幸之助委員 大変丁寧な答弁、ありがとうございます。続きまして、無人航空機の開発と規制のバランスという点についてお尋ねしたいと思います。これは既に、無人航空機は、玩具、ホビー用、商業用、公共用と、大変に人間社会に貢献している分野でもございます。その一方で、首相官邸や善光寺への墜落事故や、プライバシーに対するさまざまな懸念や、多くの国民からの心配というものも指摘されております。そういう中で、両方のバランスというものが一番大切だと考えているんです。農薬散布や種まきで、水田の三分の一で既に活用されているという答弁が先ほどありました。農林水産航空協会、そしてまた日本産業用無人航空機協会などは、自主的な安全のガイドラインを既に作成し運用しております。また、地方自治体におきましても、三重県で来年サミットがありますが、日本で初めての、県での条例を制定する動きが既に始まっております。また、ICAO、国際民間航空機関等でも国際的な安全基準、ガイドラインが発表されまして、二〇一九年に発行する計画があると言われております。このように、自治体や国際的な機関や、そしてまた農業や産業用ドローンで自主的に運営しているというルールが既に今何となく存在しているわけでありますけれども、そういったことも踏まえた上で、利用促進と安全性に対する規制のバランスというものをいかに図っていくのかという点についての答弁をお願いします。

○田村明比古政府参考人 まさに、先ほどからいろいろと御議論がございますように、無人航空機の利用というものは今後広がっていく、そういうものに対して非常に大きな期待がある。他方で、実際に安全を脅かすような事案というものも発生をしておる。今回導入をさせていただこうとしております規制につきましては、必要最小限の交通安全ルールというものを緊急に整備するということでございますけれども、それは要するに、先ほどの善光寺のような事案など、そういったものに対しまして、やはりちゃんとルールを守っていただくというようなことが目的になっているわけでございます。他方で、今御指摘がありましたように、例えば農薬散布について、農林水産航空協会が自主的な安全ルールといいますかガイドラインというものをおつくりになっていて、そして、非常にしっかりとした安全運航体制というのをとって農薬散布などをやっておられるということでありますから、しっかりとした安全確保体制というものが確認できれば、これは我々、許可とか承認というものはできるだけ柔軟に、場合によっては包括的に出していくというようなことで利用の促進を図っていくということを考えていきたいというふうに思います。それから、今後のルールづくりということに関しましても、今御指摘のあったバランスというものに十分配慮して検討していきたいと考えております。

○國場幸之助委員 ありがとうございます。続きまして、今回の改正法案は、交通安全ルールを整備するようなものであり、最低限のルール、緊急避難的措置である、そのようなことが一つのキーワードであると考えております。そうであれば、今後、大きく言うと、無人航空機と我々人間社会、それが共存共栄していくためには、今回の緊急避難的な措置の法律ではまだまだ不十分であると考えております。本来でありましたら、どのような大局的な見地に立って法整備や計画やガイドラインというものを作成していく予定であるのか、そういったものに対する答弁をお願いします。

○西村明宏副大臣 國場委員からは大変重要な御指摘をいただいたというふうに思っております。先ほどの御質問にもありましたように、開発と規制のバランスは非常に重要な観点だと思います。こうした見地から、今後は、実際に無人航空機の利用開発の促進と安全確保の両面を両立するために、まず機体についての安全性を確保するための基準、そして操縦者の技量を確認するための仕組み、また安全な運航を担保する運航体制といったルールの具体化を進めてまいります。この具体化を進めるに当たりましては、関係者とのしっかりとした調整を進めるとともに、法整備などによる国の規制と、そしてまた民間の自主的な取り組みを効果的に組み合わせた実効性のある制度設計を構築してまいりたいと考えております。

○國場幸之助委員 西村副大臣、ありがとうございます。そういう中におきまして、本改正案に伴う体制と人員という点についてお尋ねしたいと思います。無人航空機は、空域や飛行方法について国土交通大臣の許可や承認が必要な場合があるということでありますけれども、その際の体制とか人員はどのようになっているのかという点についてお尋ねしたいと思います。と申しますのは、やはり今後安全性の部分に対しては規制が必要だと思うんですけれども、産業用や公共用や日本社会に貢献する分野においては、余り手続が煩雑で時間がかかり過ぎますと無人航空機の今後の可能性というものを制約してしまうということにもなりかねませんので、どのような体制でこれを営んでいくのかという点についてのコメントをお願いします。

○田村明比古政府参考人 御指摘のように、今回の法改正に伴いまして新たな業務が発生するということはございます。それから、今後、第二弾の制度の整備というようなこともございますので、そういったものに対応していくために必要な体制はどうあるべきか、人員体制はどうあるべきかということは検討をしているところでございます。あわせて、やはり、今御指摘ございましたように、許可や承認というものは利用を促進するという立場から必要以上に煩雑なものになっちゃいかぬということ、そういう問題意識は私どもも持っておりますので、許可や承認について一定期間についての包括的な申請を認めるとか、それから団体で丸ごと一括して申請をするとか、いろいろなことを考えて、手続の簡素化あるいは効率化を図るということで適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

○國場幸之助委員 この点はぜひともよろしくお願いします。国土交通大臣も常々訴えておりますけれども、今後、日本社会というものは、人口減、超高齢化も含めまして、一人世帯もふえてきております。コンパクトシティー・アンド・ネットワークというこれからの国土思想もありますけれども、どうしても集約化できない集落や四百十八ある離島の存在や、さまざまな世帯というものも、特にひとり暮らしの高齢者の方も含めて、そういった方に対する有効活用としても、無人航空機の可能性、役割というものは大変大きなものがあると考えております。また、先ほど松原委員からも御指摘がありましたが、超小型の玩具用、ホビー用の無人機は別としまして、やはり産業用ドローンというものをしっかりと育成していくためには、私も、自動車並みの登録制や安全講習や免許制や定期的な整備点検、また保険の加入といったものは必要であると考えております。そういったものを安全性の面も含めて把握していくための公的管理機関というものはやはり重要であると思いますので、常に問題意識を持ちながら、関係者とのヒアリングや連携というものを強く要望したいと思います。続きまして、適用除外についてお尋ねをしたいと思います。航空法百三十二条の三に、新規としまして、「捜索、救助等のための特例」というものが存在しておりますけれども、航空機の事故や捜索や救急援助など緊急性を伴う無人航空機への適用除外が存在しておりますが、この「捜索、救助等」の「等」の中にどういったものが含まれているのかということをお尋ねしたいと思います。例えば、先ほど本村委員からも御指摘がありましたが、災害時における離島とか限界集落への輸血とかAEDであるとか医薬品とか、また、今台風が日本列島を襲っておりましたが、台風前後の援助物資、生活物資といったものの運搬も今後無人航空機の果たすべき役割はあると思うんですけれども、適用除外の許可や承認といったものは事前に受ける必要性があるのか、そういったものも含めての答弁をお願いします。

○田村明比古政府参考人 御指摘のように、この法案の第百三十二条の三に「捜索、救助等のための特例」という規定が設けられておりまして、「都道府県警察その他の国土交通省令で定める者が航空機の事故その他の事故に際し捜索、救助その他の緊急性があるものとして国土交通省令で定める目的のために行う無人航空機の飛行については、適用しない。」こういうことでございます。災害等における遭難者の捜索、救助等に無人航空機の活用が期待されておりまして、そういう意味で、この法案においても、公的機関が人命の捜索、救助等の緊急性の高い目的のために行う無人航空機の飛行については、飛行する空域や方法に係る許可や承認を適用除外とするということであります。それで、そういう意味では、人命または財産の保護の観点から緊急性が高い飛行を対象とするという観点からすれば、今御指摘いただきましたように、災害時における離島等への援助物資の緊急運搬でございますとか、あるいは災害時の現地調査でございますとか、そういったことはこの対象に含まれるというふうに考えております。

○國場幸之助委員 続きまして、私は沖縄選出なんですけれども、沖縄県に下地島空港という三千メートルの滑走路を持つすばらしい空港があります。今はほとんど活用されていないんですが、沖縄県の下地島空港及び周辺用地の利活用候補事業に日本最初のマルチコプター操縦技術者養成施設を開設するというプランが採択をされております。しかし、県としては、きょう、今審議しておりますこの航空法の改正の動向を見据えて今後の対応を検討したいとしておりますので、とても前向きな答弁をお願いしたいんですが、空港周辺の空域は無人航空機の飛行を原則的には禁じられている、飛行する場合には国交大臣の許可や承認が必要とされているんですけれども、この場合は、例えば養成施設を設置する、またその事業の養成プログラムであるとか、また個別にこれが許可が必要とされるのかというさまざまな疑問が呈されておりましたので、その点に対する国交省の考え方というものをお聞かせください。(発言する者あり)

○田村明比古政府参考人 済みません、テクニカルな点から御答弁申し上げますけれども、今、下地島空港にマルチコプター操縦者養成施設を開設するというプランについての御質問がございましたけれども、当然、下地島空港は空港でございますので、空港周辺空域において無人航空機を飛行させる場合には改正法案に基づく国土交通大臣の許可が必要となります。必要となりますけれども、その許可の仕方というのは、先ほどから申し上げておりますように、実用に応じてある程度包括的な許可をするというふうなこともあろうかと思います。それで、一方で、無人航空機の操縦者に関する資格あるいは養成制度というものは現時点では存在していない。ただ、先ほど國場先生御自身もおっしゃられましたように、今後必要になってくるであろう、こういうことがございますので、我々はそういう制度の検討を進めたいというふうに考えております。そうしますと、操縦者の資格制度がどうなるのか、そういう資格を取るための養成のプログラムというのはどうあるべきか、そして養成施設というのはどうあるべきかといった議論を今後進めていかなければいけませんので、それに応じた必要な手続をとっていただくということになりますけれども、今お持ちのプランも我々も聞かせていただいて、よく御相談させていただければというふうに思います。

○國場幸之助委員 終わります。ありがとうございました。