国会質問録

決算行政監視委員会第一分科会

○今村雅弘主査 次に、國場幸之助君。

○國場幸之助分科員 本日は、貴重な機会をありがとうございます。沖縄一区の國場幸之助です。私は、本日、海洋国家について質疑をしたいと思います。山本大臣には、沖縄担当としても大変お世話になっております。沖縄の振興ということと、また日本全体の国益ということを考えたときに、やはり沖縄の優位性というものを最大限に生かしていかなければいけないと考えております。その一つが、沖縄も、また日本も海洋国家であり、海洋大国であるということに尽きると思います。世界第六位の排他的経済水域を持ち、世界で唯一、海の日を祝日と定め、海の恵みに感謝をし、国の発展の礎としている。このことは、これからも変わらない日本の国是であると考えております。そこで、海洋基本計画の意義と課題についてお尋ねしたいと思います。平成十九年四月に海洋基本法が成立して、その翌年の平成二十年三月に海洋基本計画が閣議決定されました。基本法では、海洋基本計画を五年ごとに見直すとされております。平成二十五年度からの新たな海洋基本計画が策定されておりますが、海洋基本計画の意義と、平成十九年に策定された基本計画の総括をお尋ねしたいと思います。

○山本一太国務大臣 御質問ありがとうございます。海洋政策の重要性については、海洋政策担当大臣として、國場委員と全く同じ問題意識を共有しているということをまず申し上げたいと思います。平成二十年に閣議決定した海洋基本計画に基づいて、海洋エネルギー・鉱物資源開発計画や、あるいは海洋再生可能エネルギー利用促進に関する今後の取組方針の策定、実施、それから、海賊対処法及び低潮線保全法の制定、大陸棚限界の延長等に取り組んでまいりました。一方、計画策定後五年を経て、東日本大震災後のエネルギー政策の見直し、海洋権益保全をめぐる国際情勢など、我が国の海洋をめぐる環境は、御存じのとおり大きく変化をいたしました。これを踏まえて、さらなる海洋立国を目指すために、前計画の実施状況を十分に検証した上で、各施策のさらなる充実強化、重点化、効率化を図ることとしております。具体的に申し上げますと、正確に申し上げたいと思いますが、四月に閣議決定した海洋基本計画では、これまでの対応が十分でなかった施策や新たな課題に対応すべく、一、海洋再生エネルギーや資源開発関連産業などの海洋産業の振興、創出、二として、国境離島の保全、管理及び振興の推進、三として、排他的経済水域等における包括的な法体系の整備、こうした取り組みを行うことといたしました。さらには、海洋に関する人材育成も大事な側面だと思っております。この人材育成とか国民の理解の増進についても引き続き取り組むということにしております。海洋基本計画は海洋立国日本を実現していくための指針となるものだというふうに思っていますので、今後、海洋政策担当大臣として、これを一つ一つきちっと実現してまいりたいと思います。

○國場幸之助分科員 ありがとうございます。山本大臣から御答弁がありましたが、やはり国境離島の保全というものが非常に大事だと考えております。その中で、次に日台漁業協定についてお尋ねしたいと思います。海洋国家日本にとって、海を守るということは、すなわち国境の海を守ることであると考えております。四方を海に囲まれた日本は、隣国と尖閣諸島や竹島、北方領土など、多くの侵犯の危機に見舞われていると言っても過言ではありません。沖縄の地元の漁民の話では、国境の海を守っているのは政府だけではなく我々なんだという声を多く聞きます。そこで、お尋ねします。五月の十日に発効した日台漁業協定について、台湾は友好の国でもありますので、日本と台湾が共同で操業するという信義のもとで締結された特別協力水域、二カ所ありますが、そこの現状と今の操業実態についてお尋ねをします。     〔主査退席、三宅主査代理着席〕

○柄澤彰政府参考人 お答え申し上げます。日台民間漁業取り決めの実施に必要な法的措置が講じられた本年五月十日以降の取り決め適用水域におきます我が国漁船の操業状況につきまして、関係団体に確認を行いましたところ、取り決め適用水域の北側の水域におきましては長崎県に根拠を置きます大中型まき網漁船六隻、また、取り決め適用水域の東側の水域におきましては宮崎県、高知県などに根拠を置きます近海マグロはえ縄漁船二十二隻が例年並みの操業を行ったということでございます。一方、沖縄県によりますと、沖縄県の沿岸マグロはえ縄漁船につきましては、五月十日以降、取り決め適用水域における操業は行っていないということでございました。

○國場幸之助分科員 取り決めた水域で沖縄のはえ縄ができないというのは、台湾の船がルールを確立されていない段階で余りにも数多く入ってきて、近づくことができない、そういうような現状があると私は聞いております。日本と台湾が共通のルールのもとで、紳士的に、海の水産資源を確保していこうという本来の目的が達成されていない状況があります。ですから、その点はしっかりと台湾側との交渉を行いまして、ルールの確立と、日本と台湾が共同で海の資源を利用していくという方向性を確立してください。これは要望でございます。お願いします。そして、日台漁業協定の締結には、安倍総理も国会で、日本と台湾のとげになっている、アジアの安全保障環境の大きな前進となると答弁をされております。事実、そういう側面は大事だと考えております。その一方で、日台の漁業協定というものは中国と台湾との分断という側面もあると聞いております。しかし、今月、台湾の宜蘭県の蘇澳区漁会、これはいわゆる漁協であると聞いております、そこと中国の浙江省の温嶺の漁業団体が、民間レベルではあるんですけれども、尖閣諸島海域での操業トラブルや海難救助において覚書を交わしているとの報道がありました。これでは中台の分断ではなくて、中国と台湾が、日本とすら共通の操業ルールというものが確立されていない段階でどうしてこういう事態が起きているのか、この事実確認と政府の見解をお願いします。

○下川眞樹太政府参考人 ただいま御指摘のありました件でございますけれども、報道によりますれば、六月四日に中台双方の地方民間漁業団体間で、当事者間の漁業トラブルの処理及び海上事故等の救難援助に関する民間の覚書が結ばれたものと承知しております。他方で、日台民間漁業取り決めは、東シナ海における平和及び安定の維持、二番目に、友好及び互恵協力の促進、三番目に、海洋生物資源の保存及び合理的な利用、さらに四番目に、操業秩序の維持を図ることを目的として署名されたものでございます。このように、中台間で結ばれました民間団体間の覚書とこの日台民間漁業取り決めは、その性質、中身について相当相違があるというふうに認識しておりまして、必ずしもこれに対抗するようなものとか、関連づけて議論する必要はないのではないかというふうに考えております。なお、台湾は、日台民間漁業取り決め署名に先立つことし二月に、尖閣諸島をめぐって中国と連携しないという立場を表明しているということについても申し述べさせていただきたいと思います。

○國場幸之助分科員 中国の船員が台湾のマグロ船に乗っているとか、沖縄の近海でマグロをとった台湾船が中国にマグロを売っているとか、経済面においてはさまざまな中台の連携というものが深まりつつあると沖縄の漁民の声があります。ですから、そのあたりはしっかりと情報収集していきながら、対応をよろしくお願いします。続きまして、日中の漁業協定なんですが、日本の排他的経済水域であり日中漁業協定の暫定措置水域内の海におきまして、中国のサンゴ船が違法操業を繰り返しております。本来、中国本国でもサンゴの採取というものは禁じられているにもかかわらず、これは沖縄の宮古島の近海なんですが、もちろん日本の排他的経済水域でもありますけれども、その水域内でサンゴ船の違法操業が続いております。年に一回開催される日中共同漁業委員会でその自粛や取り締まりというものを中国側に問題提起しているのか。そして、今の日中漁業協定の枠組みでは取り締まりができないとすれば、この協定のもととなっている平成九年の外務大臣書簡を破棄して日中漁業協定を見直しするしかないと考えておりますが、政府の見解をお願いします。

○下川眞樹太政府参考人 御指摘のありました点でございますが、先生おっしゃったとおり、日中漁業協定は、日中両国の排他的経済水域全体を対象として締結されまして、海洋生物資源の保存及び合理的な利用並びに海上における正常な操業の秩序を維持するために作成されております。そして、日中間の漁業に関する具体的な問題については、漁業協定に基づき設置されております日中漁業共同委員会等を通じて適切に協議するということになっております。御指摘の中国サンゴ船の操業につきましても、日中漁業共同委員会の協議のプロセスにおいて、これまで中国側に対して問題提起を行い、協議をしてきているところでございまして、引き続き、この枠組みの中で適切に取り組んでいくと同時に、必要に応じ、外交ルートを通じ通報、申し入れなどを行っていきたいというふうに考えております。

○國場幸之助分科員 取り締まりはできない中身になっているわけですよね、違法のサンゴ船があっても。私は、この協定そのものに問題があると考えております。サンゴというものは、生態系、魚が産卵したり、非常に重要な資源なんです。それを、このサンゴ船という中国本国でも違法な操業で、環境破壊、海底を破壊しながら操業する事実を見過ごすことはできないと私は考えておりますので、協定の見直しも含めて、必ず実効あらしめるような対応を強く要請したいと思います。続きまして、海洋基本計画の諸外国の状況についてお尋ねをします。海洋基本法のような海洋全般を包括する法律は、諸外国でも最近になって制定され始めたと認識をしております。例えば、アメリカでは、二〇一〇年の大統領令で布告され、隣国の韓国では、二〇〇二年に海洋水産発展法が制定、ことしには、省庁再編により、海洋水産部という海洋行政を管轄する官庁まで発足しております。海洋行政に関する諸外国の状況についてお尋ねをします。

○下川眞樹太政府参考人 諸外国における例ということでございますが、二〇〇九年に中国が採択しました海島保護法というものがその一つに当たると思われます。他国の法律について政府として具体的にお答えする立場にはございませんが、当該法律は、無人島の国家への帰属、島への名称付与の方法、島に設置された軍事施設の保護といった事項に関する規定を置いているものと承知しております。なお、中国国内の個別の法律が我が国の領土についていかなる影響を持つものでもございません。

○國場幸之助分科員 私が諸外国の状況をお尋ねしたのは、この海洋という概念、認識が新しい考え方であるため、世界的なコンセンサスが得られていない状況にあると思うからであります。今の答弁にもありましたように、隣国中国では、二〇一〇年の海島保護法で、離島の資源開発を管理し、その生態系を保護するという立法趣旨はありますが、住民のいない島の所有権は国家に、つまり中国に帰属し、国務院が国家を代表して島の所有権を行使する、そういう極めて一方的な主張を行っているわけでありまして、その中で、尖閣諸島も含む中国近海の無人島への一方的な領有権の主張を行っております。そして、最近では、尖閣諸島を核心的利益と明言したとか打ち消したとか、さまざまな報道が続いております。また、一九九二年にも、領海法で尖閣諸島の領有権を規定しております。それは中国本国の話であるという認識ではなくて、海というものは、国際ルールに基づいて、国際認識の中で、この海は日本であり、またこの海は中国であるという共通の価値のすり合わせというものが非常に重要であると考えておりますが、昨今のこのような状況に対して政府はどのような姿勢で臨んでいるのかをお尋ねします。

○下川眞樹太政府参考人 先ほどの海島保護法の関係でございますが、先生御指摘のありましたとおり、海島法の中には、無人島に対する国の所有権行使ですとか軍事施設の保護ですとか島への名称の付与の方法などについての規定がございます。この法律の中に具体的に尖閣諸島への直接の言及があったわけではございませんけれども、運用等につきましては一定の懸念がありましたため、同法の制定当時から外交ルートで申し入れを行っているところでございます。と同時に、個別の名称付与とか地名付与に際しましては、これまた外交ルートを通じて申し入れを行う等の措置はとっているところでございます。

○國場幸之助分科員 次に、海洋国家日本にふさわしい外交力の強化という観点から、提言も含めて、お尋ねをしたいと思います。ただいまの質疑でも明らかなように、海洋という概念はまだ未成熟の分野であり、海洋基本計画のような海洋全般の計画を策定している国も多くはありません。そうであれば、私は、日本こそ海洋国家としての外交力を発揮すべきであると考えております。世界には、ロンドンに本部を置く国際海事機構や、国際水路機関など、船舶の航行などのルールを定める国際機関はありますが、公共財としての海や海の安全保障という観点から海を総合的に考える国際機関というものは今のところありません。地球の大半は海洋であります。そこで、日本が海洋国家として自認するならば、外交力を発揮し、世界の海洋政策をリードすべきであると考えております。まず、この部分。そしてまた、私は沖縄なので、沖縄は、四百五十年間、かつて琉球王国という独立国でありました。資源も国力も限られていたわけでありますが、その当時の琉球が国際的に海洋国家として生き残ってこられたのは、万国津梁という海洋思想が根底にあります。万国津梁とは、世界を結ぶかけ橋という意味で、そのかけ橋こそ海であると私は思っております。そこで、提案なんですけれども、日本には東京と京都の二カ所に海外からの賓客をお招きする迎賓館がありますが、ぜひとも、この沖縄に第三の迎賓館、海の迎賓館というものを建設していただき、万国津梁の思想のもとに、海洋が結ぶかけ橋として平和交流拠点を形成していただきたいが、政府の御見解をお願いします。

○石井正文政府参考人 お答え申し上げます。今の最後の提案につきましては、しっかり受けとめさせていただきまして、私、岸田大臣に報告いたしまして、これからの対応ぶりについて考えさせていただきたいと思います。その前におっしゃいました、海洋につきまして外交力が重要というのは、まさにおっしゃるとおりでございます。日本は海に囲まれた国でございまして、海洋分野における各国との国際的連携を強化する、それから、国際海洋法条約を中心といたしますような関連国際法規を遵守して、法の支配に基づく国際海洋秩序の確立を目指す、この二つは非常に重要なことであろうと思います。さらに、このような理念の共有に向けて、主導的な役割を果たして各国に働きかけていくべきだというふうに思っております。こういう観点から、例えばでございますけれども、我が国としては、大陸棚限界委員会や、まさに今話題になっております国際海洋法裁判所など、こういう国際機関に人的貢献を行ってきておりまして、これは今後も引き続きやっていきたいと思っております。また、ASEAN地域フォーラム、それから東アジア・サミット、こういう場で、海洋協力や南シナ海をめぐる問題について種々議論をされております。今後も、そういう議論をリードするように引き続き努力していきたいと考えております。

○國場幸之助分科員 よろしくお願いします。続きまして、海洋基本計画と地方自治体との連携についてお尋ねをします。海洋基本計画といいましても、多岐にわたるものでありまして、漁業資源や地下資源や環境保護、そしてまた陸域の保全というものがあります。私は、この海洋基本計画の理念を具現化するためには、地方自治体がどれだけ本気で、日本は海洋国家であり、その先駆けというものは海を抱える地域であり、市町村であり、自治体であるということの認識を持つかにかかっていると思っております。海洋基本法の第九条でも地方公共団体の責務が明記されております。地方の方も、市町村の方も、国に基づいた、海洋基本計画を制定することができるんですが、現実に制定している地域は、沖縄県の石垣市と竹富町と三重県の志摩市、この三つしかないと考えております。これでは、国と地方公共団体との連携は極めて弱いと考えております。国として、海洋基本計画を実効あらしめるための地方との連携というものをどのように考えているのか、この点の御答弁をよろしくお願いします。

○山本一太国務大臣 今の國場委員の御指摘は大変重要な点だというふうに、海洋政策担当大臣としても考えております。海洋基本法において、地方公共団体は、自然的社会的条件に応じた施策を策定し、実施する責務を有するというふうにされています。今委員御指摘になったとおり、この一文を受けて、これまで、沖縄県竹富町とか石垣市、それから三重県志摩市等において地方の海洋基本計画が策定されております。私、沖縄担当でもあるんですけれども、竹富町の基本計画は、たしか観光に非常に重点を置いていて、海洋保護区の制定等々をうたっていたというふうに思います。それから、石垣は、海洋生物資源の活用とか、あるいは海洋再生エネルギーの研究開発、これもたしか基本計画の中にあったと思いますけれども、この水域のハブ機能を果たすという話もあったように記憶をしています。三重県志摩市は、里海対策ということで有名です。地方の海洋基本計画、今おっしゃったように、こうやって策定しているところもあると思います。国においては、平成二十三年に、海洋における計画に係る先進的な取り組みの事例集を作成しました。これはホームページを通じて公表させていただいていますが、地方において計画を策定する際には、委員会等に参画をして、国としても助言を行ってまいりました。四月に閣議決定した海洋基本計画の中で、「地域の計画の構築に取り組む地方を支援する。」とはっきり書いてありますので、今後とも、委員の御指摘もしっかり踏まえて、委員会等への参画による助言などを通じて、地方の海洋基本計画の策定をしっかり支援してまいりたいと思っております。

○國場幸之助分科員 山本大臣、ありがとうございます。私は、山本大臣が沖縄担当と海洋担当の大臣であるということが非常に大きいと思いますので、ぜひとも連携を引き続きよろしくお願いします。続きまして、離島の定住人口について、これは水問題に絡めて質問をしたいんです。やはり、排他的経済水域を持つということは、無人島をつくらない、つまり、離島の定住人口を、特に国境離島に関して重点的に守っていくということが大切であると考えております。尖閣諸島も一九四〇年までは日本人が二百数十名生活をしていたんですが、無人島化することにより、領土紛争の火種になっている。ですから、定住人口を守ることは非常に重要であります。その中でさまざまな生活環境の課題がありますが、その一つが水であると考えております。私の選挙区に座間味村という離島があるんですけれども、この座間味の宿のシャワー室には、夜の十時から朝の七時までは使用を控えてください、こういう節水の協力要請が掲げられております。また、海水淡水化をしている離島も多くありまして、そのうちの北大東村の水道料金は、十立方メートル当たり三千五百三十五円します。その一方で、沖縄本島の北部の東村というところは六百三十円と、五・六倍もの開きがあります。しかし、沖縄の離島だけではなく、南太平洋の島嶼国にも水に悩んでいる諸国は多く、離島の水問題の克服と、世界市場でのインフラも含めた水分野での貢献は非常に可能性が高いとも考えております。海水淡水化のみならず、シンガポール等では、一度使用した水を飲料水として再利用している例もあります。政府としても、特に今回は離島に限定してお尋ねしたいんですけれども、離島の水の確保について、さまざまな責務があると考えておりますが、どのように取り組んでいるでしょうか。また、財政的な支援というものはされているのかについてお尋ねをします。

○とかしきなおみ大臣政務官 お答えさせていただきます。國場委員御指摘のとおり、水道は国民生活において欠かせないライフラインでありますし、特に離島におきましては、水道というのはとても重要でございまして、水の確保がとても大切である、安定した水源を確保するということが生活の基盤の上で非常に重要である、このように考えております。厚生労働省といたしましては、水道の水源として淡水の確保が困難な場合には、水道事業者が実施しております海水淡水化施設の整備に対して国庫補助を行っております。今厚労省がつかんでいる海水淡水化施設は五十四ありますが、このうちの十六が今沖縄の方にございます。国庫補助は今二分の一ということにさせていただいております。ただ、これはちょっと問題もありまして、初期投資の一番最初のところで二分の一補助させていただいておりますが、ランニングコストは補助させていただいていないという状況でございます。ということで、いろいろ問題もございますけれども、これらの状況を考えながら、給水の確保をしっかりとしていきたい、このように考えております。

○國場幸之助分科員 とかしき政務官は同じウチナーンチュでもありますので、特に沖縄の離島は格段の御支援をよろしくお願いします。今答弁にもありましたように、この海水淡水化というのは非常にコストがかかるんですね。ですから、離島というものは人口も少ないですし、このあたりは、これからの厚生労働省の課題としても取り組みを要請したいと思います。最後に、海洋にかかわる人材育成と国民の理解についてお尋ねをします。海洋国家というものは、数多くの分野にまたがっておりますので、人材育成といっても多岐にわたるものでありますが、究極的には、日本国民一人一人が、日本は、我が国は海洋国である、こういう自覚を持つことにつながっていると考えております。七月の二十日は海の日です。これは日本だけが制定をしている祝日であります。海の日は、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。」とされております。海洋基本法の第十三条でも、「海の日において、国民の間に広く海洋についての理解と関心を深めるような行事が実施されるよう努めなければならない。」とされております。海洋に関する国民への周知について、政府はどのような取り組みをしているのかを最後にお尋ねします。

○山本一太国務大臣 海洋立国を実現していくためには、今委員のおっしゃったように、その前提として、海洋に関する国民の理解の増進、人材の育成、確保、これは極めて重要だと思います。新たな海洋基本計画でも、それらに関する施策を幅広く実施していこうということになっております。大事なことなので、少し丁寧にお答えしたいと思います。具体的に言うと、三つの取り組みを御紹介したいと思うんです。まず、国民の理解の増進について言うと、今おっしゃった、毎年七月の海の日、海の月間等において、体験乗船、海洋産業の施設見学会とか職場体験会など、さまざまな海洋関連行事を全国各地で行っております。そのことによって、海洋に関する国民の理解、関心を喚起しております。海の日は、先生御存じのとおり、平成八年には国民の祝日として制定されました。二つ目の取り組みですが、海洋立国推進功労者表彰、これは内閣総理大臣表彰なんですけれども、これによって、海洋に関する普及啓発、学術研究、産業振興等において顕著な功績を上げた個人、団体等を表彰しておりまして、これを広く紹介し、国民の海洋に関する理解とか関心を醸成しています。三つ目の取り組みとしては、海洋基本計画の策定を初め、政府及び関係機関が海洋に関して講じた施策に関する情報を速やかに公表する、こういうこともしっかり行っていきたいと思います。さらに、続けて言いますが、人材の育成、確保についても二つ取り組みを紹介したいんです。学習指導要領に基づき海洋に関する学校教育の充実を図るとともに、学校教育の総合的な支援体制を整備する観点から、民間団体との、水族館、科学館等との連携を図っておりまして、これで、いわゆる社会教育とかアウトリーチ活動を充実したいと思っております。二つ目の取り組みとして、海洋や水産に関する教育を行う高等学校、大学、大学校における専門的な人材の育成をしっかりと推進していく。同時に、海洋に関して幅広い知識を有する人材、地域の特色を生かした人材の育成についても推進をしていきたいと思っています。新たな海洋基本計画を踏まえて、関係府省、関係機関、地方自治体あるいは産業界の協力を得ながら、こうした施策を海洋政策大臣としても積極的に進めてまいりたいと思います。

○國場幸之助分科員 ありがとうございます。よろしくお願いします。

○三宅博主査代理 これにて國場幸之助君の質疑は終了いたしました。