国会質問録

沖縄及び北方問題に関する特別委員会

○荒井委員長 次に、國場幸之助君。

○國場幸之助委員 貴重な質問の機会をありがとうございます。沖縄一区より初当選させていただきました國場幸之助です。本委員会は、戦後処理に取り組む院内で唯一の委員会でもあると思います。沖縄の戦後処理は多岐にわたりますが、まず、二点質疑をします。まず、遺骨収集事業について。私も何度か遺骨収集ボランティアに参加をしております。長年かかわっている関係者からお聞きすると、米軍兵士の遺骨は一柱も発見されていないということです。それは、米国が、戦没兵士を家族のもとにお渡しするまで責任を持つという根本姿勢があるからである。このことは、戦勝国と敗戦国という次元ではなく、国のために殉じた国民への最低限の責任を果たし得るかどうかの決定的な違いでもあると思います。特に、沖縄戦の特徴は、日本人全戦没者の十八万八千百三十六人のうち、一般県民が約九万四千人と約半数を占めているということと、全国から集まった六万五千九百八人の出身兵のうち、出身別の戦死者で最も多いのは北海道の方であるという事実でございます。北海道の方は一万七百八十四名の方がお亡くなりになっておりますが、福岡県出身の方が四千十三人であるということからも、群を抜いて多いわけであります。そこで、お尋ねをします。遺骨収集は、戦後処理の問題として国家の責務でやるべきものであります。まず、根拠法を早急に制定し、予算と人員体制の充実を図りながら、沖縄振興特別措置法の期限、沖縄二十一世紀ビジョン実施計画にも記されているように、終了時点である平成三十三年度までに完了すべきであると考えますが、御見解をよろしくお願いします。     〔委員長退席、生方委員長代理着席〕

○島尻安伊子大臣政務官 お答え申し上げます。國場先生、遺骨収集等、本当に真摯に御活動をなさっているということに対して、まず敬意を表したいというふうに思っております。先生御指摘のように、さきの大戦で犠牲となられた方々の御遺骨の収容については、さきの大戦で国内最大の地上戦で筆舌に尽くしがたい経験を、あるいは被害をこうむった沖縄にとって、他の戦域と同様に大変重要な課題だというふうに思っております。御遺骨の収容については、国の責務として全ての戦域において厚生労働省が進めているということでございまして、沖縄においても、厚労省が沖縄県等と連携しながら取り組んでいるということで承知をしているところでございます。その結果、今先生の御指摘にもございましたけれども、沖縄戦において亡くなられた方々の数が約十八万八千百人と沖縄県において推計をされているわけでありますけれども、そのうち、沖縄県における御遺骨の収容数は、平成二十五年三月末現在のデータでございますが、十八万六千七百八十五柱というふうにお聞きをしております。  いずれにいたしましても、内閣府といたしましても、この御遺骨の収容は大変に重要な問題だというふうに考えておりまして、先生御指摘の内容について、所管である厚労省にまずはしっかりと伝えてまいりたいというふうに思います。     〔生方委員長代理退席、委員長着席〕

○國場幸之助委員 ありがとうございました。山本大臣は、所信表明の中で、不発弾対策については重要な課題と認識していると言及されております。同様に、遺骨収集に関しても、今、島尻政務官から御答弁がありましたように、厚生労働省や沖縄県といった関係機関と密に連携を図りながら、沖縄戦戦没者遺骨収集事業にも積極的にかかわっていきたいと所信表明の場で明言すべきであったと私は考えますが、この点についての御見解をよろしくお願いします。

○島尻安伊子大臣政務官 もちろん、内閣府としても、今申し上げたように、この遺骨収集については大変重要な問題だというふうに考えておりますけれども、一義的にといいますか、まずは厚生労働省の事業だということもございまして、連携をとってやっていきたいというふうに考えております。

○國場幸之助委員 遺骨収集は厚生労働省の事業でありますけれども、実態としましては、経験豊富なボランティアに依存しているという実態もあります。戦争が終わりまして六十八年が経過しておりますから、沖縄振興計画が終わる平成三十三年度までに集中的に、内閣府も挙げて取り組みをしていただきますことを強く要望申し上げます。続きまして、鉄軌道についてお尋ねします。沖縄戦で消滅するまでの戦前の沖縄には、県営鉄道が走っておりました。慢性的な交通渋滞緩和や過度な車社会からの脱却、定時定速の公共交通機関、豊かな自然環境への配慮も含めて、さらには戦後処理の一環としても、県民の切望する鉄道の復活は国家的事業であると考えますけれども、御見解のほど、よろしくお願いします。

○島尻安伊子大臣政務官 鉄軌道についての御質問でございます。國場先生、十分に御存じだというふうに思いますけれども、昨年の五月に沖縄二十一世紀ビジョン基本計画というものが沖縄県において策定をされたわけでありますけれども、その中においても、中南部都市圏、沖縄本島を縦断する鉄軌道を含む新たな公共交通システムの導入に向けた取り組みを推進するというふうに盛り込まれたわけでございます。他方、沖縄における鉄軌道の導入につきましては、路線バスなどの既存の公共交通システムの関係、利用の需要、あるいはそのコスト、事業費、これらを踏まえて、事業採算性というものを考えていく必要があるということでございます。一方、内閣府におきましては、平成二十二年、二十三年度での、仮定のモデルルートというものを設定いたしまして、需要の予測を行うとともに、概算事業費の算出、あるいは、さっきも申し上げたような事業採算性の検討等に関する調査を実施したところでございますけれども、累積赤字が多額になるといったことなどの課題が明らかになりました。平成二十四年度以降は、これらを踏まえて、コスト縮減策、いかにコストを抑えていくかということ、あるいは需要の喚起の方策等について調査を行っているところでございます。沖縄県においても、平成二十四年度、正式な調査報告は公表されておりませんが、今申し上げたような需要予測あるいは事業性に関する調査がなされているというふうに承知をしております。内閣府として、これら鉄軌道導入に関する問題の重要性というのは十分認識しておりまして、昨年の新しい沖縄振興法に関してもこの鉄軌道の文言は入ったわけでございまして、これは國場先生の御協力もあって入ったということでございますけれども、今後、県あるいは県民の皆様方の声、御期待に応えるべく、内閣府としても頑張っていきたいというふうに思っております。

○國場幸之助委員 お手元の方に資料を配付したんですけれども、鉄軌道導入に向けての沖縄県と内閣府の調査結果は大分開きがあります。本年も、県は四千七百万、国は一億九千万かけて調査を実施しておりますが、県と国のそれぞれの調査の整合性と、導入に向けての連携を今後どのように図っていくんでしょうか。

○島尻安伊子大臣政務官 先生御指摘のこの資料を拝見させていただいておりますけれども、例えば対象ルートの違いがちょっとあったりとか、一概にこれを比較してどうということではないというふうに思っているわけであります。内閣府としても、例えば、トラムトレーンの導入によって先ほど申し上げたようなコストのところをどういうふうに縮減できるかとか、そういったところをもっと深めていって、県との連携をとって、きちんと進めていきたいというふうに考えております。

○國場幸之助委員 続きまして、沖縄振興について、二点、簡潔にお尋ねしたいと思います。まず、那覇空港について。山本大臣が所信表明で日本経済のフロントランナーと宣言したように、日本経済に資することができる、強靱な自立経済を確立することが沖縄振興にとって大切だと考えております。さらには、二十一世紀の万国津梁として、日本とアジアのかけ橋としての沖縄を担っていかなければいけないと考えております。離島県、島嶼経済という不利性を克服して、アジア太平洋のキーストーンとしての地理的優位性を最大限に生かす事業が那覇空港の拡張整備でありますけれども、平成二十六年度以降の財源確保についての取り組みと、その事業の早期着工、着工しておりますけれども、完成に向けての決意表明をよろしくお願いします。

○島尻安伊子大臣政務官 那覇空港、ここは、先生十二分に御存じのこの滑走路の増設事業でございますけれども、年間の発着回数が十三万回を超えているということで、処理能力の限界に近づきつつあるという観点からも、早期にこの事業には着手しなければならないというところで、この増設事業が始まったところでございます。先生、本当に十二分に御存じだというふうに思いますけれども、平成二十五年の予算において、沖縄県の要望を踏まえまして、安倍総理の指示のもとで、山本大臣ともに、関係の各省庁が調整をいたしまして、新規事業化が実現したというところでございます。二十五年度の当初予算に百三十億円、これは国費ベースでございますけれども、新規計上ができたということ、そして、工期は七年から実質五年十カ月に短縮をされたということでございます。今先生御指摘のように、この那覇空港の滑走路の増設によって、もっともっと人的交流が増加をして、我らの沖縄県のリーディング産業でございます観光産業のさらなる発展、あるいは文化、科学技術などさまざまな分野においての交流が推進されるということで、万国津梁たる沖縄の国際交流の拠点になるということが期待をされるところでございます。あるいは、沖縄の物流特区のさらなる活用などで、沖縄が、国内だけではなくて、世界有数の国際物流拠点になるということも期待されるところでございます。お尋ねの今後の財源についてどうなんだということでございますけれども、鋭意努力をしなければならないというふうに思っております。いずれにしても、平成三十一年末の工事完了を目指して、まずは平成二十六年の一月に着工できるように、沖縄県ともよく連携をしながら、あるいは関係省庁と協力して、推進していこうと考えてございます。

○國場幸之助委員 では、最後に、沖縄の情報基盤の整備についてお尋ねしたいんです。我が国は、国際回線の約九割が首都圏に陸揚げをされておりまして、データセンターの六三%が東京圏に集中をしております。今の状態では、首都圏直下型地震などが発生した際に、国家が機能不全に陥るリスクが非常に高まっております。自民党の日本経済再生本部の中間提言で、沖縄関連で唯一盛り込まれた内容が、東アジアの地理的中心にある沖縄が情報通信拠点になる整備を行うという文言でした。山本大臣も、所信表明で、観光と並ぶリーディング産業であるIT産業を、さらに付加価値を高めていきたいと述べておりましたので、その具体的な取り組みとして、大容量の回線陸揚げを情報インフラの整備として行い、ITの面でも万国津梁としての役割を担わせていただきたいのですけれども、最後に政務官の決意表明をよろしくお願いします。

○島尻安伊子大臣政務官 委員御指摘のデータセンター、あるいは、沖縄を東アジアのITの拠点にすべきじゃないかということでございまして、私も全く同感でございます。山本大臣は、沖縄担当でもありますし、IT担当の大臣でもございまして、そういった意味で、御関心の大変強いところだというふうに私も思っているところでございます。国際回線の陸揚げに関してでございますけれども、いろいろと聞くところ、かなり多額のコストがかかるということ、あるいはランニングコストが発生するということ、他の陸揚げ国における全事業者との合意形成といったものをしていかなければならないこと、あるいはその国際回線が有効に活用されるだけの十分な需要があるのかどうか、確保しなければならないのではないかというような課題が今俎上に上っているところでございます。これらの課題について総合的に検討していくことが必要ではありますけれども、委員御指摘のように、これらを克服していった上で、やはり沖縄がIT関連事業の東アジアの中心に位置していくべきだということは、私も大変同感でございます。それをすることで、先ほどから委員御指摘の、沖縄の発展が日本の経済全体の発展に寄与する、つまり日本のフロントランナーになるというふうに思っておりますので、先生御指摘のように、沖縄が今後も日本経済の活性化の牽引役となるように、また頑張っていこうというふうに思っております。

○國場幸之助委員 ありがとうございました。