国会質問録

予算委員会第六分科会

○西銘恒三郎主査 これにて鈴木克昌君の質疑は終了いたしました。  次に、國場幸之助君。

○國場幸之助分科員 沖縄一区選出の國場幸之助です。初当選以来、初めて質問に立たせていただきます。本日は、貴重な機会をまことにありがとうございます。まず、日台漁業協定についてお尋ねをします。二日前に、日本側の公益財団法人交流協会と台湾側の亜東関係協会との間で漁業秩序の構築に関する取り決めが合意されました。一九九六年の協議開始以来、十七年間、十七回にわたる粘り強い交渉を取りまとめた関係者の皆様には、心から敬意を表します。そして、この四月から六月という時期はクロマグロのシーズンでもありますので、協定締結のタイミングとしても評価に値すると思っております。今まで、台湾との間では漁業協定が存在しておりませんでした。今回の協定で、東シナ海に一定のルールが成立したことは喜ばしいことではありますが、沖縄県知事のコメントを見ますと、台湾側に大幅に譲歩した内容となっており極めて遺憾である、今回の合意により台湾漁船との漁場競合の激化が避けられなくなるだけでなく、好漁場の縮小が余儀なくされるという厳しいコメントも寄せられております。また、漁業関係者の方からも懸念する声がたくさん上がっております。東シナ海の漁業の秩序構築という政治課題は、漁業の問題だけではなく、日台、日中、そして中国と台湾との関係を初め、領土や安全保障問題も複雑に絡み合う極めて高度な政治判断が求められる分野でもあると思っております。今回の日台協定が東シナ海の秩序構築のきっかけとなるように祈念を申し上げまして、以下、質疑を行いたいと思います。まず、四月十日に締結をされました日台漁業協定の内容と、水産庁や外務省が交渉締結までどのような取り組みをしてきたのかの経緯、そして今後の課題を明らかにしてください。

○本川一善政府参考人 日台漁業取り決めにおきましては、北緯二十七度以南の水域に適用水域を設定する、その適用水域の一部を特別協力水域として設定いたします。それから、特別協力水域以外の適用水域を法令適用除外水域にする、あるいは、日台漁業委員会を設置して、原則年一回開催をするといったことが定められております。これまで十六回にわたって開催をしてきた協議、それが十七回目が開催されて、粘り強い協議が行われて締結に至ったというふうに承知をいたしております。今後の課題といたしましては、まず第一に、関係漁業者の方々の御意見を聞きながら、取り決めの発効による影響をしっかり把握していくということが第一の課題であろうと思っております。それから、第二点目には、この特別協力水域におきます操業に関する具体的な事項について、日台漁業委員会において協議がされるということでありますから、これに適切に対応していくということが二点目の課題であろうと思います。それから、三点目といたしましては、法令適用除外水域につきまして、日台漁業委員会におきまして海洋生物資源の保存や操業秩序に係る協議が行われるということになっておりますので、しっかりとした協議が行われるように対処をしていくということであろうと思います。それから、第四点目といたしましては、今回の取り決めを踏まえまして、沖縄周辺海域における漁業取り締まりに万全を期する。こういったことが当面の課題ではないかと考えているところでございます。

○國場幸之助分科員 今長官からも、第一の課題として、関係者の声を聞く、このようなことが挙げられておりました。日台漁業協定の影響を最も受けるのは地元の漁民であります。協定締結に当たりまして、地元の漁業関係者の声をどのように聞いて今回の協定締結に反映させたのか、この点を明らかにしてください。

○本川一善政府参考人 御指摘のとおり、やはり沖縄の関係の漁業者の方々は直接関係し、かつ高い関心を寄せておられる事柄でございますので、農林水産省としても、漁業者の方々の声にしっかりと耳を傾けさせていただいたということであります。具体的には、昨年十一月それから本年二月に、沖縄の漁業者の方々から農林水産大臣に対しまして、交渉に当たっては沖縄県漁業者の意向を十分に配慮することといった要請をいただいております。それから、私も、資源管理部長とともに沖縄県に伺いまして、漁業者と直接意見交換をさせていただきました。今回署名された日台漁業取り決めの内容につきましても、取り決めの署名後の四月十日から資源管理部長が沖縄県に伺いまして、現在、地元の漁業者の方々に丁寧に説明をさせていただいておる。昨日は、沖縄本島で漁連の会長さんほか皆様方、それから久米島にも参りまして御説明をし、本日、宮古、あす、石垣と御説明に上がらせていただくということになっているところでございます。

○國場幸之助分科員 漁民の方から、県漁連の方から、関係者から強い要請のありました、尖閣諸島より南での台湾の操業は認めないという点では成果があったかと思います。しかし、尖閣諸島より北の特別協力水域を含む東経百二十五度三十分より東の水域に台湾漁船を入れないでほしいという訴えもあったかと思いますが、この点は酌み取ることができなかったと思いますけれども、この交渉の中身、どのようなやりとりがあって今回の協定になったのか、この点をもう少し詳しく説明をお願いします。

○江藤拓副大臣 これは極めて政治的な部分が多いので、私の方から答弁させていただきます。九六年からずっとやってきて、中国が先行しまして、中国漁船は入ってきていたわけですけれども、私も大分地元の方々の御意見を聞きました。ある意味、もうゲリラ的に入ってくるわけですから、マグロのはえ縄ということになれば、縄同士が絡まって、もうどうもならぬ、無秩序になっている。だから、地元の方々の御意見としても、譲り過ぎだ、これはいわゆる外交上の敗北だという厳しい御意見もいただきました。他方、しかし、これまでの長い経緯の中で、漁師同士、地元の方々が意見交換をしてきた、行政とも意見交換をしてきたということであるから、これできちっとしたルールづくりができるということであれば、かえってよいのかもしれない。これは評価の分かれるところだと思います。ただ、区域について、はみ出している部分があることは、確かに委員のおっしゃるとおりなんですよ。ここは安倍総理の高い御判断があって、余り言うといけないかもしれませんが、いろいろと東シナ海も含めて極東が緊張している中にあって、この尖閣を何としても守っていくんだ、そして、領海、領土を守り、領域も守っていくという高いレベルでの政治判断もおありになって、私たちは農林水産省に所属する人間ですから譲りたくないという気持ちは強くあったわけではありますけれども、地元の方々の御意見も聞きながら、こういう結論になりました。御理解をしていただきたいという気持ちはありますけれども、丸のみしてくれとは申しません。諫早の話もありますから、非常に似ているところはあるわけですけれども。部長も十日に行っていただいて意見交換をしました。必要があれば、大臣、私、政務官もぜひ沖縄に行って、引き続き皆様方の御理解をいただく努力をする必要があると思っています。そして、あと三十日以内にはこれが発効していくようなタイムスケジュールになっていきますから、急がなければなりません。ですから、漁業協定の場におきましても、この三十日間、来週、なるべく早い時期に、時期はまだ明確にできませんけれども、鋭意、どんどんルールづくりについて努力をしていって、委員のもとにも情報を提供させていただきたい、そう考えております。

○國場幸之助分科員 御丁寧な答弁、ありがとうございます。副大臣からもありましたが、沖縄の漁民の関係者からしますと、台湾側に妥協し過ぎているのではないのか、こういう厳しい声があるのは事実でございます。また、その一方で、今まで秩序がないところに一定のルールが定められたということは、今後、交渉する余地もあるわけでありますし、台湾は日本とも関係の深い友好国ですから、このあたりをルール化していかなければならないと考えております。特別協力水域、これは久米島の西の方なんですけれども、この地域は、地元の漁業関係者からも久米西と呼ばれている、マグロ漁に恵まれているすばらしい漁場でもあります。しかし、現状では、クロマグロの時期になりますと、この地域に台湾船が百隻ぐらい密集をしながらはえ縄漁を整然と行いまして、日本の漁船が実質的に入る余地がないぐらいになっているんですね。この海域はちょうどこの時期がクロマグロの時期でありますけれども、ルール化をどのように詰めていくのか、この点を教えてください。

○本川一善政府参考人 特別協力水域につきましては、私ども、両協会から、日本及び台湾の漁業者による友好と互恵協力に基づく操業が最大限尊重される、双方の漁業者間で問題が生じないような漁業環境の実現に向けて最大限の努力が行われる、こういった原則のもとに、これから日台漁業委員会で操業の具体的なあり方について協議が行われることになっております。まさに、昨日も久米島で漁業者の方々の御意見を伺った、そういうようなものをきちんと踏まえた上で、我々として、最大限の努力をしていけるように対処してまいりたいと考えておるところでございます。

○國場幸之助分科員 きのう午前中の菅官房長官の記者会見で、日台漁業協定に関する記者会見が行われております。その中で、長官の方から、漁獲高が減るとかいろいろな影響が出た場合には政府として責任を持って対応する、このようなコメントがなされておりますけれども、この会見を大臣は把握していますでしょうか。

○林芳正国務大臣 今、國場先生がおっしゃったように、官房長官からも会見でそういうお話もあったところでございまして、実は私も、この委員会の前の閣議後の会見において、同様の趣旨を明らかにしたところでございます。

○國場幸之助分科員 林大臣や官房長官からありました、政府として責任を持つというのは、どのような意味になるのか。その点をもう少し踏み込んで発言をお願いします。

○林芳正国務大臣 官房長官は、取り決めの発効に伴う影響については、今後、関係漁業者の意見も十分に聞いて、しっかり把握した上で、具体的な影響に対しては必要な対策をしっかりと講じてまいりたい、こういうふうに発言をされたというふうに聞いております。私も同様の趣旨をけさ発言しておきましたが、今、水産庁の方からありましたように、沖縄に担当部長が赴いておりまして、皆様方の、特に漁業者の意見を聞いておるところでございますので、そういう情報を踏まえて、新しくできるこの委員会できちっとやっていくこと、そして、もし影響が出るようであれば対策を検討すること、これをしっかりとやってまいりたいと思っております。

○國場幸之助分科員 さまざまな懸念があるとはいえ、日台漁業協定の締結により日台両国の漁業のルールが確立されたことは大きな前進だろうと思います。しかし、二〇〇〇年六月に発効されました中国との日中漁業協定、これは、漁業秩序が実質的に崩壊をしておりまして、形骸化しているのではないか、こういうような声も今上がっております。今回、日台漁業協定を締結するに当たりまして、日中漁業協定をどのように評価し、総括し、また、その教訓、問題点の克服も含めて、今回の台湾との協定の交渉に臨んだのか、この点をお聞かせください。

○本川一善政府参考人 日中漁業協定におきましては、いわゆる北緯二十七度以南の水域、ここにつきましては、日中双方が、資源の維持が過度の開発により脅かされないことを確保するため協力関係にあることを前提として、それぞれ相手国の国民に対し自国の漁業関係法令を適用しないということになっております。  このため、例えば中国のサンゴ漁船、こういった方々がそういう水域に入ってサンゴをとっているわけでございますけれども、こういう方々に対する取り締まりは行えないということになっているわけでございます。ただ、日中漁業共同委員会という場がございまして、この場でそういうサンゴの問題も含めて協議をいたしておるわけでございます。  今回におきましても、日台漁業委員会というものを設けまして、そういう場におきましてそれぞれの操業秩序のあり方なりについて継続的に協議をしていく、そのような仕組みをつくって、この水域における日台間の資源保護あるいは操業秩序の維持、こういうことについて取り組める、そのような体制にしたというふうに聞いておるところでございます。

○國場幸之助分科員 今、長官からサンゴ船のことも言及されましたけれども、中国ではサンゴ船の操業を禁止している、このように聞いております。禁止しているようなことを日本の海で、サンゴを採取するという実態があることは極めてゆゆしき事態であります。この中国のサンゴ船が操業している海は、地元でソネと呼ばれておりまして、ハマダイが豊富にとれる良質な漁場であります。サンゴ船の網で海底を傷つけながら操業していくということで、生態系や環境破壊、これは、はかり知れない深刻な実態があるわけであります。今、長官からは、日中漁業共同委員会の場で交渉をしているという答弁があったかと思いますけれども、取り締まりはできないわけですね。取り締まりができなくても、この共同委員会の場でサンゴ船の議論というものをどのように詰めているのか、この点を明らかにしてください。

○本川一善政府参考人 まさに先生おっしゃるように、中国のサンゴ漁船が海底を引きずることによっていろいろな弊害が生じていることは、私どもも承知をしております。このため、何とかその操業実態を把握して、共同委員会で具体的に提案をして、中国当局に国内できちっと対応してもらうといったようなことをしていく、そのために、操業実態を少し写真におさめたり、隻数の配置だとかそういったような情報を収集して、日台漁業委員会の場において具体的に先方に提示をし、国内で対応していただけるようにお願いをしてきている、そんな状況にあるわけでございます。ただ、このサンゴ漁船といいますのは、サンゴをとる道具は、普通の、適法な底びき網漁業にも使える、そういうものでございまして、海上での臨検なりなんなりをしないと、サンゴの漁業をしておったという実態をなかなか把握できないという問題がございます。中国当局も、この船が帰ったときに港で一定の立ち入りなどをしたとしても、洋上で転載をいたしておりますので、サンゴをとっておったという実態がなかなかわからない、そのような実態にございます。なかなか困難な状況でございますが、少しでも進展するように、私どもとして最大限の努力をしていきたいと考えておるところでございます。

○國場幸之助分科員 それでは、海上保安庁にも同じ質問をしたいんですけれども、海上保安庁のこのサンゴ船操業に対する取り締まり、そして、西銘委員長が自民党の国防部会でも同じような発言をされていたんですが、保安庁は、尖閣諸島の領海内で操業する日本の漁船に対して、中国の公船が近づいた際に、避難勧告をしている、このことも実態があるという答弁があったと理解しているんですけれども、水産業の方々とのもう少しいい連携はとれないのか、この点も含めて答弁をお願いします。

○桝野龍二政府参考人 まず、サンゴ漁の話ですが、先生御指摘の地域につきましては、日中漁業協定上、適用除外になっておりますので、現状においては操業を取り締まるということはいたしておりません。また、日本の漁船に対して退去命令をしているというようなお話がございましたが、私どもはそういうことはいたしておりませんで、この尖閣の地域に入っている漁船に対して、中国側の公船が日本漁船に接近して安全を脅かすとか、あるいはその操業を妨害するなどの不測の事態が懸念される場合がございますので、情報提供あるいは安全指導等を行っているというのが実態でございます。

○國場幸之助分科員 水産庁そしてまた海上保安庁からも答弁がありましたとおり、これは、日中漁業協定では今のところ何の対応もできない、そのことが明らかになっていると思います。ですから、この日中漁業協定そのものがサンゴ船に対応することができない。しかも、今後の尖閣を含む領土問題も考慮した際に、ますます中国のさまざまな船がこの水域に入ってくることが予想されるわけでございます。ですから、次は外務省にお尋ねしたいんですが、中国のサンゴ船の操業を含めた違法漁業に対して、外交ルートを通して中国政府に申し入れをしたことはあるのか、この点をお尋ねします。

○山野内勘二内政府参考人 まず、日中漁業協定でございますけれども、日中両国の排他的経済水域全体を対象として締結されて、海洋生物資源の保存及び合理的な利用並びに海上における正常な操業の秩序を維持するために作成されたということでございます。先生御指摘のサンゴの件につきましては、二十七度以南の適用除外水域というところについての問題については、日中漁業共同委員会において議論することになっております。と申しますのも、日中漁業協定の第十一条の中で、操業の秩序の維持に関する事項、海洋生物資源の状況及び保存に関する事項、両締約国間の漁業についての協力に関する事項、こういうことは議論するということになってございますので、そこで十分議論しておるところでございます。さらに、このサンゴの問題について、日本の国内に非常に強い問題意識があるということは我々承知しておりますので、適切な場で、外交ルートも通じて、この点については申し入れているところでございます。

○國場幸之助分科員 日中漁業共同委員会の場で強く申し入れているということでありますので、実効性があるような成果をかち取るように、粘り強い交渉を強く要請します。二〇〇〇年に締結をされたこの日中漁業協定は、やはり相手国の漁船の操業が違反ではないわけですから、これはもう紳士協定のような中身でしかない、このように捉えております。これは外務省にお尋ねしたいんですけれども、中国と日本との外交関係も当時の九〇年代後半とは大分変わりまして、さまざまなそれ以外の政治問題に絡むところもたくさんありますので、この日中漁業協定そのものを見直す時期に来ているのではないのか、このように考えますが、この点についてのお考えをお聞かせください。

○山野内勘二内政府参考人 日中関係につきましては、先生御指摘のとおり、さまざまな側面がございます。日本にとっては最大の貿易相手国でございます。中国から見れば、日本は最大の投資供与国になってございます。さまざまな微妙な問題があることも事実でございます。そういう中で、政府としては、日中関係について、戦略的互恵関係を深めていくという大局に立った視点から発展させていくという立場でございます。 漁業協定につきましては、さまざまな事例で、日本の漁民にとって非常に難しいというか、問題が惹起されていることはございますものですから、そこは、日中漁業共同委員会、さらに、場合によっては外交ルートを通じて、東シナ海に漁業の秩序があるということは日中双方にとって非常に重要なことでございますので、あとは、その秩序がしっかり有効なものになっていくように不断の努力を進めていくということに尽きるというふうに思います。

○國場幸之助分科員 今の答弁を聞く限りにおいては、外務省の認識によりますと、日中漁業協定は問題はない、そのような理解でよろしいんでしょうか。

○山野内勘二政府参考人 日中漁業協定の実情において、サンゴの例に見られるように、日本の漁民の方々から見て、この協定の実施の段階で問題を感じておられるということは十分承知しておりますけれども、それを解決していく上で、日中漁業共同委員会という場がありますし、さらに、外交ルートを通じて、そういう問題を解決すべく最大限努力していくということでございます。

○國場幸之助分科員 今の正式な外交ルート、今のスキームの中の交渉では、実質的にサンゴ船を取り締まることもできない、そして、中国の船が大型化していく、数がふえていく、そこに対して対応できないわけですから、もう少し日本の漁業益、国益を守れるような新たな仕組みというものを再交渉していく時期だと私は考えておりますが、この点についてもう一度答弁をお願いします。

○山野内勘二政府参考人 日本と中国の間の漁業の問題については日中漁業協定があるわけでございますけれども、その協定の中に関しては日中漁業共同委員会の中でしっかり議論していく。それを含めて、日中の大きな文脈の中で、漁業の問題も含めて、両国の協力、さらに信頼が増すように、そこはさまざまな考えを持ちながら不断に努力をしていきたいというふうに思っております。

○國場幸之助分科員 ちょっと、私、新人で、言葉が余り理解できないんですけれども、では、これは見直しはもうしないということなんですね。するということなのか。つまり、法令適用除外というものがある限りにおいては、サンゴ船が明らかに環境破壊をしている、沖縄の漁場の良質な環境を破壊しているということは認識はしているわけですよね。ところが、それに対して取り締まりができないということが今問題なんです。取り締まりができるようにこれをルール化していく、つまり、協定そのものを見直していくということはするのかしないのか、これでお答えください。

○山野内勘二政府参考人 先ほどから答弁申し上げているとおり、日中漁業協定の第十一条で日中漁業共同委員会というものが設置されております。その十一条の中で、日中漁業委員会は、操業の秩序の維持に関する事項、海洋生物資源の状況及び保存に関する事項、両締約国間の漁業についての協力に関する事項ということを話し合うということになっておりますので、サンゴの問題については漁業共同委員会の中で十分議論ができる。その議論を通じて、できるだけ海洋資源が保存されるように努力をしていくということであります。

○國場幸之助分科員 では、サンゴの違法操業、このような環境破壊をしているという実態がわかれば、臨検も含めて、取り締まれる、取り締まる、そういうようなこともルール化できるということで理解してよろしいでしょうか。

○山野内勘二政府参考人 二十七度以南の水域自体は法令適用除外の水域でございますので、その限りにおいて、日本国の法令を中国船舶に適用するということは想定されていない海域でございます。しかし、その適用除外というものについての考え方として、小渕書簡という書簡がございまして、それは日中間で交換しているわけですけれども、ここは、海洋生物資源の維持が過度の開発によって脅かされないことを確保するため協力関係にあることを前提として法令を適用しないという考え方に立っておるものでございますので、そういうことについては、日中漁業協定の考え方の中に、適用除外の水域であったとしても、そこの資源管理をしっかりするという考え方は内包されておるわけでございます。それをより具体的に話す場として日中漁業共同委員会というものがございますので、そこでしっかり議論していくということでございます。

○國場幸之助分科員 この法令適用除外というのが問題の本質だと私は主張しておりますので、この点は、実効あらしめるように、従来ではない、もっと踏み込んだスキームの構築というものを交渉してください。もう時間がありませんので、最後にTPPについて林大臣から決意表明をいただきたいんですけれども、国境離島の沖縄にとりまして、サトウキビというものは、排他的経済水域を守る、これは死活問題でもあります。TPP交渉に臨む重要な閣僚の一人として、離島のサトウキビを守るための決意表明を最後にお聞かせください。

○林芳正国務大臣 お答えする前に、今のサンゴの方、やりとりを聞いておりまして、きょうは國場先生はデビュー戦でありますが、すばらしい御質問だなというふうに聞かせていただいておりました。基本的な認識として、日中漁業共同委員会の協議プロセスというのがあると外務省が言っておりましたが、中国側も、宝石サンゴ漁業についてはそもそも許可を与えていない、こういうことは言っているわけでありまして、中国側が、いいよいいよ、やれやれということでは決してないわけでございますから、やはりこの枠組みできちっと、決めたことは守るようにということをその場を通じて言っていく、この枠組みの中でしっかりとやれることはやっていくということが大事ではなかろうかと私も思っておったところでございますので、あえて、ちょっと申し上げさせていただきます。その上で、サトウキビ、私も沖縄に参ったときに、國場先生も御一緒していただきましたけれども、やはり戦略的な作物ではなかろうか。サトウキビがもしできなかったら、では、ほかのものを植えよう、麦や大豆に転作してくれ、これはなかなかできないわけでございまして、そういった意味では、これをしっかりと守っていかなければいけない、戦略的な、重要な役割がある。さらに、製糖工場もございますから、ここでの雇用等も考えれば、これを一生懸命、戦略的なものとして位置づけて、TPPにおいても、党の決議でこれは示されておるところでございますので、もし交渉になれば、しっかりとそれを踏まえて当たってまいりたい、こういうふうに思っておるところでございます。

○國場幸之助分科員 ありがとうございました。

○西銘恒三郎主査 これにて國場幸之助君の質疑は終了いたしました。